「テンサー」とは、「引張りを行うもの」という意味です。
筋肉は力を出して、普通は骨を動かすものと考えられてきました。
ところが、ファシアの研究が進んだことで、筋肉はもう一つの重要な役割を行っていることが分ってきました。
さまざまな筋肉が「ファシア・テンサー」として、ファシアを引張っているのです。

自分のスタイルを気にするならファシアに注目する

ファシアは全身を覆うシートとして(身体内部のファシアのネットワークも含めてですが)、わたしたちの身体の「外から見える形」を作っていることを、今までのレクチャーで説明しています。
つまり自分の「スタイル」を気にするなら、ファシアを考える必要があるわけです。
その身体の形を作るシートのファシアに対して、その張りを変えているのは、「ファシア・テンサー」としての筋肉です。
もし身体が弛んで、しまりが無くなっているなら(お腹が弛んできたなども含めて)、「ファシア・テンサー」としての筋肉の働きが悪くなってきたからでしょう。

筋肉を「ファシア・テンサー」と考えることで、動きが変りシェイプ・アップできる

この考え方が進めば、身体運動を行うときには、ファシアの張りを調整するために「ファシア・テンサー」としての筋肉の働きを考えるようになります。
身体のファシアの張りのバランスを整えることで、動きが良くなることでしょう。
また、それによって身体の形を決めているファシアの張りが変わるので、美容上のシェイプ・アップも図れるはずです。

最近わたしは、特に胴回りから脚にかけてのファシアの張りを変えることで、腕の動きがとても楽になることを体験しました。
これはアレクサンダーの言う、メカニカル・アドバンテージの1つにあたると思います。身体の「張力ネットワーク」が整えられれば、それが乱れているときに比べて動きが楽になるのです。
それはまた、アレクサンダー・テクニークでの「ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェア」のプロシージャにも役立ちます。

第3回ファシアレクチャー

第3回のファシアレクチャーでは、頭―首―胴体―腕のファシアなどを取り上げながら、どの筋肉が「ファシア・テンサー」として働くかについても学びます。
動きを行うときに、「筋―骨格」でなく、「ファシアー筋―骨格」系として、まだそこで「ファシア・テンサー」としての筋肉を考えることで、動きが変ることでしょう。(今回はファシアシリーズの最終回になりますが、前のレクチャーを受けていない方でも理解が可能です。)

池袋 3月27日(土) 15:00-18:00
オンライン4月7日(水)13:30–16:30
オンライン4月11日(日)13:30-16:30
http://yasuhiro-alex.jp/ikebukuro-lecture/からお申込み下さい

梅田4月2日(金)13:30-16:30(予定)4月5日(日)17:45-20:45http://yasuhiro-alex.jp/kansai-ws/ からお申込み下さい