昨日(2022年1月29日)、「胴体と腕・指のコーディネーションを知る」のWSを行いました。
(ここには、以降に行ったWS参加者の感想も追加しています。)
定員一杯の6人の申込があったのですが、オミクロン株の流行により施設がクローズになったので、お2人に別の日に移動して頂き自宅教室での4人の開催になりました。
今回の参加者は、全てBodyChanceの第3段階(アセスメントを合格して、実際に教える段階)のトレーニーだったので、ハンズ・オンについても多くの実際面を扱うことができました。

昨日行った内容の概要と参加者の感想をお届けします。

当日の内容

【午前】
.日常生活でいつも行う手を使う動き(90分)

単純な動きの中で、どのくらい違いを観察できて、さまざまな身体部分(頭、背中、指、腕、脚)に指示を出し続けることができるか、についてです。
 今回取り上げた動きは、缶ジュースを人に渡す動きと受け取る動きでした。

この単純な動きを繰り返し行い、そのときのシンキングを変え、一人一人の習慣的な筋肉の使い方を変えて行きながら、動きの質に徐々に変化をもたらします。

もちろん、この「腕」と「手」と「指」の動きはいつも「頭ー首―背中」の動きと関係しているし、意識的でいることの体験と理解が必要です。
今回の参加者は、この動きにとても多くのことを見つけて、長い時間を飽きずに取り組んでくれました。
(この単純な動きが、楽器の演奏でも、字を書くときでも、ハンズ・オンをするときでも、基本になると、いう理解があるでしょうか?)

2.腕の動きの構造を知る
今回特に取り上げたのは、肩甲骨を動かす筋肉と、腕を動かす筋肉、その全体を覆うファシアと筋肉の繋がりです。配布資料で考えてもらいました。

腕や手、指を使うときに意識的になろうとしても、構造を実際と違って考えていれば、動きが悪くなります。
また、身体の外側の大きな筋肉(大胸筋や広背筋など)は、骨に挿入しているだけではなく腕のファシアに挿入していることを、写真でみてもらいました。
身体部分を動かすときに、筋肉はファシアも動かしているという事実を頭の中に入れておくと、動きが変ります。

【午後】
3.「ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェア」
第1世代教師のマージョリー・バーローのハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアのビデオを見た後に、このプロシージャを時間をかけて行いました。
ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアは、アレクサンダーがとても重要だと考えていた内容でした。彼は、盗作されないように2冊目の本の中で7ページというとても多くを使って説明しています。これを行うと、最初は、親指と4本の指をイスの背を掴む位置に持ってくるだけで大変です。
午前のワークで全体の協調状態が上がっていることで、新しい腕と手と指の使い方に変えることが容易になります。

この「掴む」という動きは、わたしひたちがいつも行っている基本的な動きですし、アレクサンダーはこのハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアには、ハンズ・オンのスキルの全てが含まれている、と言っていたそうです。
そのコツをつかめば、それを日常生活の腕と手と指を使う動きで練習できます。

4.指の伸筋の構成と、指の構造、MP関節での屈曲
配布資料を基に説明しました。
指の伸筋は、多くが腕のファシアから始まっていることを示しました。解剖学の内容とはずいぶん異なります。
指の動きを、骨ではなく、ファシアを引張ることで起こすと考えることで、指の動が変ります。

5.アクティビティ

フルート、ギター、脚の使い方、身体や腕を縮めずにどう指に力を入れるか、をアクティビティとして行いました。

6.振り返り、感想記入、質問。


参加者の感想

(H.R.さん)
一日かけてのWSだったので、トレーニングとやりたいアクティビティの両方ができて良かったです。同じアクティビティでも人によって違いがあることが観察できました。
最初に行った、缶を受け取る時のシンキングを続けることは大変だと思いました。
午後に、頭のことを考え過ぎない、やり過ぎない、と言われたことも印象深いです
チェアワーク、ハンズオンバックオブザチェアをしたあとの身体の変化が面白かったし、腕と胴体とのつながりを筋肉、ファシアの面から、またワークを通して学べたことも役に立ちました。
これから
・頭の方向性を考え続けながら、部分ではなく全体性を忘れないようにすること
・広がることを意識すること
・力みを手放して、でも脱力とも違う、ニュートラルなところを身につけること
に取り組んでいきたいです。

(T.K.さん)
ここのところ、ボディチャンスのクラスでは周りに圧倒されるばかりでした。
人数などが関係しているのか、私には今回のようなレッスンの方が受けやすかったです。
肩甲骨に付着する筋肉と上腕骨に付着する筋肉の区別して学びましたが、確かにまず分けて理解をした方が肩甲骨の動きが整理しやすいと思いました。
今までハンズ・オン・ザ・バック・オブ・ザ・チェアの意義が、いまいちわからなかったのですが、それぞれの部分を伸ばしながら使うということがわかりかけてきました。
これかれは、まずは肋骨の課題を何とかしたいです。 これが克服できれば、咳などの体調も、ティーチングに対する恐れも、その他諸々も変わってくるんだと思うのですが。

(E.F.さん)
少人数で学べたので、質問したり考えをシェアしたり、他者の動きを観察したり、自分の動きを丁寧に見てもらえたり、とても楽しく学びの多い時間でした。
「胴体と腕・指のコーディネーションを知る」というWSだったのですが、最終的に脚・足への気づきが多くあり、全体の大切さをあらためて思い直しました。
動作をする時に、どうやって動くかのアクティビティプランに目を向けがちですが、その前のコーディネーションをどう整えるか、という部分を時間をかけて丁寧に学ぶことができ良かったです。

*****

(O.F.さん)
前回(年待ち)のWSで、自分の骨盤が前傾を通り過ぎて倒れ混んでいることに気づき、今回のWSまでそれに取り組んできました。
今回の動画を見て、今度は自分の首が終始縮んでいることがよくわかりました。頭が動くだけではまったく充分でないこと、長年やってきたのに、まだまだであることに愕然とします。
でも、ヤスヒロさんが仰った「何もしない。考えるだけ」を頭に浮かべ、ただ首の下のほうに「話しかける」ようにしてみると、そこが少し変わってくるのがわかります。ゆっくりやっていくしかなさそうです。
座るワークを動画で見たら、自分が背中を下げていることがよくわかりました。これも「話しかける」ことで自分で変えていくことができるでしょうか。
果てしなく感じることもありますが、やるしかありません。

(Y.K.さん)
人数、距離感、時間とも心地良かったです。
最初に一人ずつ、少しゴリゴリきみにコーディネーションを整えてもらったので、その「感覚」を持ったまま後のワークを続けることができました。新しいコーディネーション(前面の広がった感じ、胸に空気が入る感じ)に何度も戻れる安心感、自信のようなものがありました。
定着できるきっかけになる気がします。

(S.Y.さん)
基本からアップデートまでゆったり学べました。
チェアワークからハンズオンへの応用が良かったです。
自分にディレクションを行い続けることが、他の人の動きにつながることが分りました。
イスに座っている状態から、立つまでのディレクションの変化が印象に残りました。
いつでも立ち上がれそうな身体と、切れないでいられる意識を体感できました。
肩甲骨と上腕を動かす筋肉の起始・停止を復習し、実際の動きと合わせて考えることができて良かったです。
指先の動きを身体全体の動きとつなげること、意識を続けること、上へ動けるつながりを持つこと、ていねいに動くこと、を心がけていきたいです。

*******

(M.W.さん)
濃厚な時間を過ごせました。日常の手を使う動きにも、まだまだいろいろ試せる余地があることが分りました。
指先から順に動き、その動きに広背筋や大胸筋がついていくことで、腕を楽に上げたり、伸ばしたりできることが印象に残りました。
指先の動きが良くなると、全身のバランスが変るし、バランスが良くなると動きも良くなりました。
ギターでストロークを行うときに、指先が伸びるようにしながらそのバネを使って、1本1本の弦を繊細にとらえるように練習して行きます。

(Y.M.さん)
集中して1日取り組むことで、理解が深まりました。
シンキングで動くこと、何かを行う瞬間に忘れないで意識を続けること、観察力を高めること、に取り組んでいきます。
指先に力を加えようとせずに意識を持ち続けてイスの背を持ったら、全身、特に背中が広くつながる感覚を知ることができました。

(N.S.さん)
少人数で、厳しく学ばせてもらいました。1日通してやることで、他の生徒さん起きている変化がよく分かりました。
指先を使うために、頭から全体の使い方を整える必要があることも分りました。指の方向性、腕の方向性、頭の方向性、膝の方向性、胸郭の動きを、考えて取り組んでいきたいです。

(S.M.さん)
少人数だったので、参加者の一人一人の課題を解決していく過程を、じっくり見ることができました。
ファシアや筋肉についてもさらに知ることができました。
ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアの指と身体の関係についてのレクチャーが良かったです。手の広がりと身体の広がりの関係が分った気がします。
手と声の使い方を練習し、ティーチングや、日常生活での表現の場面で活かせたらと思います。自信を持ってやれることが一つでもできると嬉しいです。