一昨日、6人の参加者で、坂戸で行えなかった「字を書くときの意識と動きを変える」のWSを西麻布いきいきプラザで行いました。
最初からずっと「風姿花伝」からの短い文章を使って練習し、最後には「奥の細道」からの文章を書いてもらいましたが、「月日は百代の過客にして...」と書いているときの姿勢は、朝の開始時に書いてもらったときのそれとはかなり変わっていました。

そのため、参加者それぞれのスマホで写真を撮らせてもらったので、みなさん、自宅に帰ってから、振り返りを行ったことでしょう。
WSの始めのときの写真を撮らなかったのは、残念でした。

自分で持参してもらった筆記具と、準備したHBと4Bの鉛筆で、ときどき比較を行ってもらいました。特に4Bで書くときの感じは、新鮮だったことでしょう。

また、一日中、縦書きで練習した後に、横書きでWSの感想を書いてもらったのですが、急に書きにくく感じた方もいたようです。

「練習し」と書きましたが、今回のWSでは、字の形はまったく扱っていません。
あくまで、自分の身体に力を入れたり固定してしまう場所を見つけて、それをやめて、字を書くときに身体を一つの「張力ネットワーク」として使うことが狙いでした。
1日たっぷりと時間をかけて行うことで、少しずつそれが変わって行きました。

「字を書くときの意識と動きを変える」WSの内容
【午前】
1. 自分の字の書き方の観察

最初に持参のペンで字を書いて、自分の動きを観察してもらいました。
その後で、3人一組になり、他の人の字を書く様子をみてもらい、その後で、「自分の字を書く動きに」ついて、何に気が付いたかを、グループで話してもらいました。

2. 一度立って自分を縮めないように座り、筆記具を持ち、それを紙の上に持って行くまで、自分のユースに対する意識を持ち続ける、ことを行ってもらいました。
それを続けながら、さらに字を書いてもらいます。

3.ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアを、全員一斉に行ってもらい、その後で、そのディレクションを使って字を書いてもらいました。

4.一人ずつ私がハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアについてワークし、どう変化するかを見てもらいました。

【午後】
1. ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアのディレクションを、イスではなく、テーブルで行ってもらい、それを使って字を書いてもらいました。

2.わたしの指示により、全員にライング・ダウンを行ってもらい、その後のユースを字を書くときに使うようにしてもらいました。

3.少し長い文を、書いているときに意識を中断せずに、自分への指示を続けながら書いてもらいました。

4.最後に感想を書いてもらいました。

【参加者の感想】
許可をもらった方のものだけ、掲載します。

(村田 律子さん)
さまざまなテーマのワークショップを通してして、身体の動き方を探求しているのだなと思った。
また、ほかのテーマにも参加したいと思います。
手が身体を支える、支えられるということ、が印象に残りました。その状態で歩くと、手をどこかに置いていなくても、足が安定して歩きやすくなりました。
体が自由に動けるようにして行きたいです。

(K.S.さん)
初めてアレクサンダーの一日ワークショップに出ました。 集中力が途切れないか心配でしたが、書く「だけ」ではないコース進行で、安心して受けられました。 半日のワークショップがあれば、今後も定期的に受けたいです。ときどき、体に教える時間があると、よりよい体の使い方がなじむ気がします。
ハンズ・オン・パック・オブ・ザ・チェアをやるだけで、体の力みが取れました。
よい姿勢が、自分にとっては気持ちが悪いものであったことが印象に残っています。
毎朝文字を書いているので、「肋骨を上げる、頭や骨盤に動きを持つ、腕や指が伸びるように考える」など、今日教えていただいたことをやってみます。

(S.R.さん)
最初は背中のつまりが気になり、手のイメージについていけなかったのですが。 問題に気づいてから少しずつ変わっていきました。
指が伸び続けるイメージ。 どんな動きをするときも、手首も、全ての関節も伸び続けていくこと、が印象に残りました。
指のイメージを、頭-脊椎にも使えるようになりたいと思います。

(Y.K.さん)
一つのテーマを、一日、もんもんとするワークショップ好きです。
ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアでの指の拡がる方向、前腕が伸びること、上腕が外、への感覚が初めてわかりました。( 今まで多くの先生からハンズオンしてもらっても、なかなかわからなかったんです。)

(K.R.さん)
 私の一番の課題である手について、一日考えて意識的に取り組めて良かったです。 字が書けるようになるにはじじくりが上手になるのも大事なプロセスで楽しかったです。
全ての関節を自由にして。 長く使いながら鉛筆の先が伸びていくように。 字を書く。 を実践すると子供の上下記のように、なり人になりませんでした。
ハンズ・オン・バック・オブ・ザ・チェアの指と手と腕のディクションを出しながら。 ハンズの手の練習を毎日取り組み続けたいと思います。