ファシアのレクチャーの第1回目が、終わりました。
定員に達する申し込みがあり、欠員待ちの方も出るほどでした。
池袋レクチャーは、わたしが学んでまとめてみたいと思う内容を行っていますが、今回は、4月のトム・マイヤーズのウェビナーに参加することで始り、準備に200時間以上をかけました。
おかげで、今回もわたしは多くを学ぶことができました。
つきあってもらい、レクチャーの間楽しい時間を過ごさせて頂いた参加者の方々に感謝します。

内容の概要と、参加者の感想をのせます。
今回の内容は、希望があれば、坂戸、またはオンラインで行うことができますし、出張開催も可能です。希望する方は、申込ページ からご登録ください。人数が揃ったところで、日程を決めさせて頂きます。

22日のレクチャーで行った内容

1.ファシアは身体全体を覆っている


(1)皮膚と筋肉、皮膚と骨の間にあるもの
  自分の身体を使って、皮膚の動き方を見てもらいました。「引張り」と「滑り」が起こります。
(2)表層ファシアと深層ファシア
  図を使って、皮膚の下の層の構造を学びました。
(3)全身を覆う3つの層
  人体解剖のビデオを使いながら、3つの層を実際に映像で見ました。
2.筋肉に関係するファシア
  筋肉周りの構造を、図によって学びました。ここにも「滑り」の層があります。
3.結合組織
  「結合組織」「線維芽細胞」「コラーゲン線維」などが、どのようなものかを理解し、基本的な言葉を覚えてもらいました。
4.ファシア
  「ファシア」とは「筋膜」とは異なること、「結合組織」という用語との関係を学びました。
5.身体を見る
  姿勢の写真を見るときに、それを「身体を覆う3つの層」「アレクサンダー・テクニークの観点」から、どう見るかを学びました。
6.テンセグリティの視点から自分の動きを見る
  テンセグリティ構造を、模型を使いその性質を学びました。
  実際に「チェア・ワーク」を行い、その動きの中に、これまで学んだことがどう現れるかを見ました。
7.背面のファシアと胸腰ファシア
  解剖のビデオで、人の背面の層がいかにつながっているかを見ました。
  また、頭に重たい荷物を載せながら、とても軽そうに歩くアフリカ人女性のビデオも見ました。ファシアを上手く使うと、身体をとても効率良く使うことができます。
8.まとめ、参考文献
  書籍、無料で見ることができる解剖映像のURL、YouTubeビデオを紹介しました。

参加者の感想

(G.A.さん)
タイトルの通り、ファシアの基本となる知識が学べたのがよかったです。2回目も期待しています。ファシアはアナトミートレインの筋膜だと思っていましたがそれが間違いだとわかったことが良かったです。

(S.Y.さん)
筋膜と言われているものをファシアととらえることで、より動きが全体的な繋がりとして考えられたし、図解や映像によって働く様子が分かって興味深かったです。
動きにくさは全ての組織のことである、というイメージが広がりました。 AT を学ぶときの「頭と首と背中」への理解について、トミーが教えてくれた、おでこからかかとまでのつながり、というものがとても記憶に残っており、そこへの理解も深まったように思いました。
ありがとうございました。

(H.A.さん)
「筋膜」という言葉だけは知っていましたが、今回のレクチャーの中で、人体の動きの構造を少し理解することができたように思います。
それにしても、どうして人は自分の動きを豊かなものではなく、むしろ窮屈なものにしてしまうのか。教育のあり方を、もっと考え直していかなくてはいけないのだと思います。
次回以降、ファッシアと動きの関係性、ファシアを活かして行くにはどうすれば良いのか、ということについて教えてもらえればと思います。

(K.R.さん)
アレクサンダーを学んでいる身として、新たな視点から全体性を確認できました。部分にこだわりがちな私は、ファシアの「張力伝達システム」というものを取り入れて動いてみたいと思います。
触れるということも、ファシアを思って(イメージして?)タッチしたいと考えました。

(A.S.さん)
普段意識しないミクロの世界から、私にとって謎の言葉だったファシアについて知ることができた。
組織について、基本的なことを覚えながら、学びを深められた。
チェア・ワークをして頂いたことで、知識とアレクサンダーの体の動かし方が、少し結びついた気がする。
最後の方の、アフリカの女性が頭に荷物を載せながらも美しく歩く姿の映像が面白かった。

(M.K.さん)
ありがとうございました。
解剖の映像があるとは思っていなかったので、びっくりしましたが興味深かったです。
アナトミー・トレインの筋膜とファシアの違いが分かって良かったです。。
資料、準備が豊富で、すごいなと思いました。
AT のイメージが広がります。動画も楽しめました。
第2回の、感覚入力器官・感情との関係が気になります。
引き続きよろしくお願いします。

(O.F.さん)
今もファシアというものを、つかみ切れていない感じはありますが、ファシアという感覚があることで、「頭、脊椎全体が動く」をやると、やりやすい感じがしました。より身体全体に動きがでてくるというか...
次回は、もっと実施的な時間があると良いかなと思います。
実際に動いて行くときに、ファッシアをどういう風に意識で、とらえて行けるかというような。
色々な姿勢の写真は、とても興味深かったです。

(Y.A.さん)
人の動きを見るのに、全体性が大切だと思いますが、今日のファシアの動きをイメージすると、さらに動きやすくなるのではないかなと思いました。
どうしても、骨・関節の動きもフォーカスしているな、と改めて気づきました。
ありがとうございました。

(A.M.さん)
「ファシア」につて、まだ「なんとなーく」しかわかりませんが、身体や動きの不思議の一端を感じることができました。
解剖の様子の動画や、色々な図や写真など、たくさんの資料を見せていただき、身体(動き)についてのイメージが深まりました。
張力と動きも、自分の体と繋げて考えると、とても興味深かったです。
まだまだ先は長そうですが、探求していきたいです。
次回も、動きと繋げて教えていただきたいです。

(K.K.さん)
ファシアを知り、ファシアを考えることが、アレクサンダー・テクニークで大切にしている全体性にとても役立つことが分りました。
知識として学ぶことと実践する(観察する)ことの両方が学べてよかったです。自分の普段の練習にも、提供するアレクサンダー・テクニークのレッスンにも役に立ちそうです。
ありがとうございました!

(N.S.さん)
ファッシアの動きが、筋肉に力を入れたり、気分でも変わるのがおもしろかったです。
ファシアの基本的な構造を理解できました。

(S.S.さん)
貴重な映像や資料とともに、ファシアのイメージがより具体的になりました。「はっきり」という感じではなく、難しく感じるところもありました。
やすひろ先生が今回一番伝えたかったことは何だろう?と考えながら帰りました。
はじめの、思考や筋肉の力の入れ方で、ファシアの滑り方が変わる→体のことを考えたとき、その情報を含めとイメージが豊かになる、ということかなと思いました。何でしょう?

■梅田レクチャーでの感想

(泉山 民衣さん)
今までの学びの中で、骨・関節・筋肉については聞いていましたが、表層については初めて聞いたので、まず新鮮でした。
アレクサンダーで「頭が動いて自分全体が付いていって」の<<自分全体=ファシア>>と思うと、動きの質が変わり、筋肉で考えるよりも実体に近いと感じました。
ありがとうございました。

(M.H.さん)
ビデオの英語の解説を、同時で行なってもらえたら嬉しいなと思いました。見ているときに、とこれは何だろうと思ったからです。
自分が勉強できないことを解説してもらえるのはありがたいです。

(千田 裕子さん)
筋肉や骨だけが、特に大切だと思っていました。
身体全体っていうのが、本当に行われているんだなーと思いました(妄想ではなくて)。
こんなに詳しいレクチャーを行うには深すぎる知識が必要だと思いました。自分にはできないなーと思って、やすひろさん、すごいと思いました。

(I.S.さん)
ファシアについて何も知らなかったので、興味深い話ばかりでした。2層あって、表層の方は比較的密着しているけれども、深層の方は滑るようにできていたりと、人間の身体は本当に繊細に出来ていると思いました。
ファシアの存在を知る事によって、動きの全体性やつながりを思う助けになるのではないかと感じました。
今後、取り入れていきたいと思います。

(T.M.さん)
今日気づいたことは、かなり以前教わった体についてのイメージが、この「ファシア」という概念と似ているなあ、ということです。以前教わったイメージとは「人の身体の皮の下は液体で満たされていて、骨も筋肉もプカプカと浮いている」というもので、この考えを取り入れることで、私は長い間リラックスすることを実践してきたなあと思い出しました。
また「自分全体」の中に筋肉・骨だけでなくファシアを含めることで、存在の厚みと言うか確かさといったものが感じられました。

(H.S.さん)
今まで体全体がついていくということが漠然としていたが、つながりを意識することができた。特に深層ファシアの弾力性、強さ、滑るということによって、より体の繋がりや柔軟性を感じる。
ロルフィングとアレクサンダーの違いもなるほどと思いました(自分でやるかやってもらうか)。
過去の手術による自分の傷を、動けるようにイメージしていきたい。

(M.R.さん)
「ファシア」というものがどういうものなのか、今までイメージがつかめませんでした。膜と言われてもよく分からない。
今回のレクチャーで、ファシアというもののイメージをかなりつかむことができました。人の動きにとても大きな役割を果たしていることが納得でき、レクチャーを受けた甲斐がありました。

(冨田 美穂さん)
筋膜というものに以前から興味があったのと、先日たまたま表情筋、咀嚼筋関係を調べたときに、ファシアの意味が分らなくて調べたので、興味をもって参加しました。
ファシアが身体全体を覆っている、という概念がまず新鮮でした。ファシア=筋膜=「筋肉繊維をまとめているもの」、と思っていたのでその関係の話かと思ったら、もっと全体の話だったんだな、と。(受講するまでは、その下のミオファシアの話だけが筋膜と理解していましたが、その外側に大事な層があったんだな、と)
アレクサンダーのレッスンでの理解に役立つ、大きな視点を一つもらったような気がします。
ありがとうございます。

(S.M.さん)
NHKを見ただけではいまひとつピンとこなかった「ファシア」というものについて、「人間をつなぐもの」として「生きたネットワーク」として、動きがあるものとしてとらえることができるようになった...かもしれない(まだ始まりだから)。
骨と皮と筋肉だけではない自分の「中身」の全体性をより強く感じ取れる機会になった(構造的なものも含めて)。
「ファシアで見る」ということを初めてやってみたけれども、自分や人の体に様々なレイヤーがあるというのは興味深かった。...うまくできないけど、いろいろな見方ができるようになりたい。

(K.J.さん)
どうしても筋肉や骨、神経などメジャーなものだけがピックアップされる解剖学。身体を形作っていて、覆っている皮膚やファシアの重要性がわかりました。筋肉や骨のネットワークを作り上げているファシアのイメージが少しできたと思います。

(T.M.さん)
前半はわけわからなかったですが(すみません文系で)、その後はよくわかりました。
張力伝達システム、トーンがあるなど、康裕さんの授業でやっていることが繋がった気がします。
また動きを見る目が変わる気がします。
ありがとうございました。



今回参加できなかった方へ(オンライン開催、坂戸開催、出張開催)

 開催日に参加できないという方から、問い合わせをもらっています。
3人以上揃う場合には、9月以降に、自宅開催(4人まで、埼玉県坂戸市 池袋から家までの所要時間は約1時間)や、オンライン開催を行います。
また出張開催も可能です。
希望される方は、申込ページからお申し込み下さい。
オンラインの場合は、資料は事前に郵送します。